憧れの存在?衝撃編-3-





驚愕のあまり、ぼーぜんと立ちすくんでいると。美少女さんがにこやかに近づいてきた。
「始めまして、藤崎あかりっていいます。今日は無理言っちゃってごめんね」
目の前で見てもやっぱりすごく可愛い。

「あ、いえ、僕たちも勉強になりますから、よろしくお願いいたします」
どきどきしながら何とか挨拶をする。
「こちらこそよろしくお願いいたします」

にっこり笑って頭を下げてくれた。藤崎さんに笑顔で頼まれたら断れなさそう。
進藤さんがさっき負けたのわかる気がします。

「岡、庄司。で、これが俺の幼馴染兼彼女」
進藤さんがすごく不機嫌そうな顔をしたまま紹介してくれた。

それにしても、なんかお似合いなんだよなー。
たしかに進藤さんにはもったいないぐらいの美少女なんだけど、なんかしっくりきてる。
二人がならんでも違和感が無い。自然な感じがする。
それに、なんだかんだ言っても進藤さんは外見は背も高いしカッコいいし。
ならんでも釣り合い取れてるんだよなあー。


進藤さんはどうしてもやっぱり不機嫌らしい。さっきからずーと怒った顔のまま。
「ひかる。機嫌直して。今日お弁当作ってきたからね。ひかるの好きなもの一杯入れたからね」

お願いポーズがみょうに似合って可愛いですけど、
これで不機嫌なままでいられる男はいないよなー、しかも手作り弁当、好物入!!
案の定、進藤さんはしぶしぶ「わかった」って頷いている。
すごい藤崎さん!あの進藤さんをすでに操縦している。

部長さんも部員さん達もほっと一息ついたらしい。
「助かった・・」って呟きが聞える。
こうなることがわかっているならあんな景品出さなきゃいいのに。

あれ? 昨年のミス○○のキスってことは藤崎さんって。

「ねえ、本当に私これつけなきゃダメ?」
藤崎さんが部長に嫌そうな顔をして尋ねている、手にはたすき。

「当然!!うちの部の売りの1つ」
部長さんが当然とばかりに言った言葉を聞いて、進藤さんがじろりと睨み付ける。

「あ、いや。折角去年名誉あるタイトル取ったんだし、な」
部長が慌てて言い換える。
売り扱いしたら殺されるとでも思ったかもしれない。

「私も副部長!!ぐらいでよかったのに・・・」
なんていいながら付けたたすきには『昨年度ミス!!今年も本命!!』って書いてあった。


「なあ、岡。先輩達が言っていた有名美少女の名前ってたしか・・・」
「ああ。・・・・・ずるいよなー、進藤さん」
僕たちは頷きあった。

だって、有名美少女の名前は『藤崎さん』3年生でミス○○。つまりは・・・

碁の才能と美少女の彼女。どう考えてもずる過ぎる・・・・・
「・・・不公平だよなー」
僕達はため息をついた。ちょっと浮かない顔をしていたかもしれない。

「どうかした?あ、お弁当ね二人の分も作ってきたのよ。美味しいかは保障しないけどね」
ちょっといたずらっぽく笑った後。
「もうすぐ開園だからよろしくね。頑張ってね」
と言って、にっこり笑いかけてくれた。


僕達は思わず「はい!」って答えながらわかった気がした。
進藤プロの強さのひけつ。

この笑顔が傍にあったら、いくらでも頑張れちゃうよなーって。


あれ?でも待って?そうするとトウヤさんは?
まさかトウヤさんの片思い?
「・・・・・・・・・・・・・」
無言で顔を合わせた僕達だった。







衝撃編終了です。読んで下さった方ありがとうございます。
やっぱり長いですねー、私の文章って。

進藤君は独占欲が強くて、多少(?)心配性になりそうかな、と。
あかりちゃんもきっと綺麗に成長するだろうな、と。
それと、塔矢君と進藤君のお互いへの執着心と申しますか、ライバル心は
傍から誤解を受けるかもと(^_^;)
特に塔矢君は進藤君しか見ていないようなところがありましたし・・・

あかりちゃんの存在が知られていなかったら?と考えたらこんな噂が浮かんできちゃいました。
私の頭の中って一体?・・・・・(-_-メ)

で、後半とうや君とあの人が登場予定です。
なんか長くなってしまって、二つに分けることといたします。
後半は文化祭開催!です


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