強引に唇を奪った。
「とにかく!お前は俺のなの。自覚しろよ」
罪悪感より照れのほうが強くて、おもわずぶっきらぼうに言ってしまう。
おそるおそるあかりの反応を見てみると。
あかりは顔をそのままの角度で唖然として俺を見上げている。
「いま・・・」
呟きながら、俯いて。そのまま動かない。
「あかり?」
大丈夫か、こいつ?
「いま、・・・・・・キスした?」
手を唇に当てて、確認するように呟いている。
「おい、大丈夫か?」
ショックが大きかったか?やばいか?怖がらせたか?
いくらなんでもいきなりだったか?
頭の中をいろんな言葉が駆け巡る。
やばい・・嫌われたらどうする?
「・・・ひどい」
「え?」
「ひどーい!」
あかりが顔を上げる。俺の服をしっかりと掴んで俺を睨んでる。
かなり怒っているのか?
「あ、ごめ・・」
思わずごめん、悪かったって謝ろうとした。
でもその前にあかりの怒りの声に遮られる。
「ひどい!!ファーストキスだったんだよ!なのに・・・」
悔しそうに唇をかむ。目にはかすかに潤んでる。
そんなに嫌だったのだろうか?
やはり俺は唯の幼馴染でしかなかったのだろうか?
喉の奥が異様に急激に乾いてくる。
心臓の音が響く。
背中からぞわぞわしたものが体中を冷やしていく。
俺、何やってんだろ、後悔しても遅い。
俺はこいつまで失うのか?