憧れの存在?驚愕編-5-



で、結局土曜日の優勝者は他校生の男性。
問題の瞬間には進藤さんを必死に抑える男子部員と
助っ人文化祭委員の努力が実りなんとか無事に終ったのだが、その後・・・


「消毒」
真っ赤な顔をしたあかりさんとにやっと笑う進藤さん。
全てが無事に終わりやっと拘束から解放された進藤さんは
まっすぐあかりさんに近づきいきなりキスしたのだ。
突然のことにぼーぜんとするあかりさんと僕達。
やっぱりしたかーとばかりに苦笑する部長。
呆れてため息つく女子部員。
気にもとめず片付けを続ける部員達。

そして最後には
「ひ、ひかるー!!」
あかりさんの怒りの声が教室を響き渡る。




日曜日。優勝者は大学生らしい女性。
どうも土曜日にインターネット上でこの文化祭の情報が流れたらしく、
塔矢さんファンの女性が多数訪れたのだ。


「ダメだわ。私としたことが、怖いなんて・・・」
金子さんがそうあかりさんに呟いた。金子さんは善戦したけど結局中盤で負けてしまった。
怖いっていうのも頷けるものが・・・。僕達もある意味怖いです。
女性達の鬼気迫る戦い。


で、問題の瞬間は。覚悟を決めたと塔矢さんは、
優勝者の手をとって恭しくその手の甲に口付けをした。まるで中世の貴族のように。
でもそのキザな仕草がファンのお姉さま方には非常に受けがよろしかったらしく、
黄色い悲鳴が飛び交い、結局塔矢さんはお姉さま方に囲まれて写真大会になってしまった。

囲まれた中から塔矢さんの救いを求めるような視線が投げかけられたが、
僕たちは罪悪感にかられながら無視をした。だってお姉さま方に恨まれたくないです、怖いです。
肝心の金子さんは「ごめん」と小さく呟いて、あかりさんは「大変そう」と同情して、
二人とも苦笑しつつ塔矢さんに軽く手を振ったようだ。助ける気はなさそうである。
・・・・・塔矢さんご愁傷さまです。




蛇足だが、囲碁のプロの先輩たちは結局日曜日に来て。
あかりさんや金子さんの存在をしってすごく落胆して帰っていった。
そりゃ、そうだろう。
囲碁バカで囲碁以外していないと思っていたはずの二人に美人で囲碁まで出来る彼女がいたのだ。
囲碁の天才的な実力とかわいい彼女。・・・・ずるすぎる。


とってもその気持ちはわかります。
だから!やっぱり僕たちの目標は、憧れは、彼らにします!!
だって、当然でしょ。



ところで、塔矢さんの人身御供状態に部員の皆が同情の視線を送る中、
部長さんだけは囲碁部への来場者数を確認して、一人喜んでいた。
「やった!これで囲碁部が優勝だ!!これで二度と地味部なんて言わせないぞ!!!」
手を握り締め、喜びの声を上げる。
結局、僕たちも進藤さんや塔矢さんも部長さんに利用されたんだろうな。







長かった。ただ「僕達の目標はやっぱり彼らにします!」
このセリフを言わせるのになんでこんなに長くなったんだろう?
 
なお、進藤君はやっぱり独占力が強そうです。
と、いうか私の中の進藤君は「あかりは当然俺のもの」と普通に思っています。

ところで、このお話の部長さんはちょっとお気に入りです。
それにまるっきり設定の違う二人の話に、
クレオパトラさん、ミニチャイナさんは登場したりもしてたりして。
あ、は、は、やばい妄想が続く・・・・

ここまで読んで下さった方、ありがとうございましたm(__)m




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